神戸の旅 (2004/6/28〜6/29)

文責:エマ


 ふつう「旅行する」というと、何らかの計画性を伴うものだと思う。
 実際、どんなに突発的な旅にみえても、5月の四国行きのように、前もって飛行機のチケットを押さえておいたりするのである。
 しかし今回の旅は、これこそ本当に“思いつき”の旅だった。
 GWにカナダに行ったからではなく、土日の法定休日に四国に1泊旅行したからでもなく、この春はとてつもなく忙しかった。6月に入るとピークは過ぎたとはいえ、その残務処理をこなさなければならないのに、それをほとんど一人でしなければならず、日々の雑務も増える一方で、いいかげん疲れがピークに達していたのだ。
 「あ〜、ようやく落ち着いたなぁ」と思えたのは6月も終わりが見えてきた頃。次のピークが見えている時でもあり、気分転換を図るにはここしかなかった。25日に、あるお笑いさんのライブを、26日にDOIを見に行ったのもいい気分転換にはなったのだけど、もっと大きく“場所”を変えたかった。

そこで出る、旅のキーワード『遠くへ行きたい』

 こういう番組ありますね(笑)。ただ、むやみに行っても仕方がないので、やっぱり少しは何をするか考えておかないと(^^;
 ということで、まず行き先。今まで「行きたい」と思っていたのに行ってなかった中で、それほど遠すぎない所。
 …手塚治虫記念館だ。
 「出来たの何年前よ?」って話になるのだけど。京都も大阪も何度も行く機会があったけど、神戸に立ち寄ることはしてこなかった。記念館は宝塚にあるから、異人館や南京町など神戸の見所も近いぞ。…にやり。

 …そうだ 神戸、行こう。

 どっかで聞いたようなコトバだけど(^^;、こうして私の“思いつき旅”は決行されたのでした。

 その後の土日はもう予定が入っていたので無理、ということで平日に休暇をとろうと思ったけど、一日が限度。月曜は仕事の約束があったのでダメ。水曜は記念館が休館日だから意味無し。ということで29日(火)に決定。
 28日夜、仕事を終えて一度家に帰って支度して夜行バスに乗り込み、翌朝三ノ宮に到着。バスから降りると、駅はちょうど出勤時間と重なり、JR三ノ宮駅構内の改札からは出勤・通学する人たちが次々と出てくる。軽装で旅行者のワタクシ。他人が働いてる時に遊んでるってだけでも贅沢をしてる気分です(^^;;

 とりあえずマックに入って朝食&休憩&身支度(=日焼け止め塗り)&今日の計画を練る。目が冴えてきたところで、いざ出発!
生田神宮  早朝でも入れるというと、神社仏閣ということになるわけで、駅から近い生田神社へ。

 早朝だけど神社を通り抜けていく人、お参りする人、次々やってきています。
 今日一日を無事に過ごせるようお参りして、裏門から北野方面へ。
うろこの館 風見鶏の館…の風見鶏

 うろこの館風見鶏の館です。
 今回、本当は異人館の中に入る予定ではなかったんです。それほど長時間ここにいる予定ではなかったから。でも中国〜イタリア館を経由してうろこの館にようやくたどり着くまでの急な坂道で相当消耗していて、館の周囲もまわったけど、外からでは館が見えにくいとわかったので「本日の贅沢:第2弾」として、ここで涼をとりがてら休憩することに決定! 他の館より高い入館料を払って中に入ることにしました。(ちなみに「贅沢:第1弾」は本日の休暇です^^;;)
 趣味のもので飾られた寝室なんか見ると、私の部屋もこんな風にしてみたいと思いますね〜。家具の質が全然違うけど(爆)。
 美術館になっている隣も入ってみました。ロシアの画家の作品を展示してたんだったかな。一番上の階からは港の方角がよく見渡せます。もう脳みそが溶けかかってるので、“絵より涼”の気分(爆)。は〜、涼し〜い♪
 とはいえ、あまりのんびりもしてられないんだった。歩くぞー!

 風見鶏の館の近くには観光客もちらほらいて、ボランティアガイドの方もいました。
萌黄の館  今回、期待していたものの一つにあじさいがありました。神戸市の花なので、てっきり街中にもたくさん植えてあるものと思っていたのだけど、まったくといっていいほど見かけなかったです。かろうじて、この萌黄の館の脇に色のついた部分がほとんど落ちてしまったのが数本見られただけで。旅の前に出張でいった先々の路地裏のほうが見ることが多かったくらいでした(^^;

 植物園や六甲山など行くところに行けば咲いてたはずなのですけどね。泊まりじゃないので時間がなく、そこまで行ってたらそれだけで終わってしまうから、今回はパスです。
 異人館街を離れつつ道を下ってくると、通りには焼きたてのパンの香ばしい匂い! この一帯はパン屋さんも充実してるのですよね〜。うーん、おいしそう! でも日帰りの私、今パン買っても、食べられる場所がないのよね。持って歩くのも重くてつらいし。泊まりなら部屋でゆっくり味わえるけども…。それにこの後南京町へ行く予定だから、今、お茶するつもりもないし。次回以降の課題、決定!(笑)

 ということで、次は南京町! ずっと歩いてもいいのだけど、早朝から日差しが強くてすでに一日分の汗をかいたような気がしてバテ気味。よって「本日の贅沢:第3弾」! 一駅だけど電車乗ります!(笑)

 お昼には少し早めということで、南京町もそれほどの混雑は見られず。
 豚まん、鳥の唐揚げ(+ビール^^;;)、大根餅、黒タピオカ入りジャスミンミルクティー。こうして並べてみると、思ったほど食べてないかも。でも、一時にではなくちまちま食べてるので、結構満腹感あるんですよね。どれもおいしかったー♪ 時間がたち人が増えてきたのもあるので、次へ移動。
旧居留地 続きましては旧居留地へ。
 同じような場所としては、3月に行った「門司港レトロ」がありますが、あの時とは天候が正反対(^^;; 異人館同様、この辺りも阪神大震災でかなりの被害があったそうですが、きれいに修復され、商用ビルとして再び活用されてます。

 暑くなってきたので、休憩のためにカフェへ。
 元は銀行だったというカフェ、天井が高くて解放的♪ ランチもあったけど、それだと重たいし、入る時に店の人に訊いたらいいというのでデザートと飲み物を注文。クレームブリュレ、表面のパリパリが香ばしい♪
 汗がひいたところで日焼け止めも塗り直したいのでお手洗いに行くと、それは元:金庫の中で、そこに行くまでが1軒の店に入るような豪華なアプローチでした(笑)。

 三ノ宮方面へは、高架下の商店街をひやかしながら。
 神戸というとも名物だけど、今回は私が欲しかった感じのは見つからなかったです。残念。途中で金券ショップがあったので、1,000円のプリペイドカードを購入。今回使い切らなくても、またすぐ使う時が来るだろうから(笑)。
 いよいよ今回の主目的地:宝塚へ!(まだ目的地に達してなかったのでした)
 阪急線で宝塚下車。降りてすぐに、タカラヅカの世界が広がる(笑)。
花の橋 目指す目的地へは花のみちを通って、宝塚大劇場、宝塚音楽学校の門を通り過ぎるルート。一部歩行デッキの下を通るのだけど、それが花模様で彩られているあたりがタカラヅカだわ(^^;; 花のみちにも、公演を模した銅像など、さまざまなヅカグッズがありました(是非実際に行って見てください!)。

 さて、ようやく手塚治虫記念館へ到着。火の鳥がお出迎え。中に入って手塚治虫の足跡をたどる展示に見入る。平日にしては、お客さん結構たくさんいました。上の階では特別展。この時はNHKでアニメが放映されていた『火の鳥』を特集していて、この日が最終日でした。メインは原作の火の鳥で、原画をもとに発表年と物語の中の時代とを並べ替えて見せたり、登場人物の人柄で分類してみせたり。今年は記念館設立10周年ということで置いてあった記念スタンプも火の鳥がモチーフ。こういうのあると、たいてい、どこかに押してくるんです(笑)。今回もガイドブックの裏に押してきました。

 ミュージアムショップをひやかしつつ、ちょっと座りたかったので(^^;)ライブラリーへ。原作のマンガ本や関連書籍、海外版などが壁いっぱいにならんでいて、自由に読めるようになってるんですね〜。なんとなく手にとったのを読んでいるうちに閉館時刻も近づいてきたので、また移動です。

 入る時には気づかなかったけど、アプローチには手塚マンガのキャラクターたちの手形と足形がたくさん飾ってあるんです。それぞれキャラクターの特徴が出るようになっててなかなかよく出来ている。見たい方は是非直接足を運んでください(笑)。

 駅へ戻る途中、大劇場の前では、出待ちしているファンの方々が何人もいました。中には男装でキメてる人もいてビックリです(@o@)。関係者ではないと思うのですが(普通に歩いていたから)気合い入りまくりですね〜。
 一応今回の旅はこれにて終了。ということで、次の移動先は大阪空港。なぜ新神戸駅ではないかというと、飛行機に乗りたかったのと、夕陽を見たかったから! 飛行機乗るって、わくわくしませんか? 離陸の瞬間がたまらない〜。
 大阪国際空港、通称伊丹空港は、空港ビルの屋上の展望デッキが出入り自由なのです。木製デッキとベンチ、インテリアショップなんかもあったりして、居心地よさそげな作り。どっかの空港の、展望デッキ有料なのとはエライ違いだ。

 神戸の名物:夜景を楽しむのは朝到着&夕方出発の今回は不可能だったので、せめて日が沈むところを見たかった。ということで、まず関西へ来たときのお約束:551の豚まんを胃に収めまして(笑)、それから展望デッキへ。屋上は風が強かったけど、さすが離発着枠がいっぱいの大阪空港。次々と飛行機が飛び立ちます。せっかくだから飛行場らしい風景を撮りたいと思って適当な場所を探しにうろうろしてると、ここに来る人は同じことを思うものなのか、同じようにカメラ持ってうろうろしてる人、何人も見ました(^^;

 それほど撮影時間に差がないのですけど、西向きと東向きでこれだけ違うんですよね。目の保養と、写真のお勉強にもなりました!

 それにしても。やはり、寝不足は何か落とし穴があるもんですな。
 あんなに楽しみにしていた“離陸の瞬間”、加速の途中までは覚えていたのだけど、次に気が付いたら既に飛行機は上昇の途中だったさ…。がっくし。その後のビールがちょっと自棄酒(←やけざけ、で自動的に変換されたのよ、コレ!)っぽくなってしまったりもして。

 前日の夜に出発したとはいえ、実質日帰りだった今回の旅。泊まりと日帰り、それぞれで時間の組み方があると思うのですが、本当なら1泊したかったし、そうできたら、もっと神戸を満喫できたと思います。あるいは、神戸を入り口に、他へ足を延ばすことも可能でしたよね。逆もしかり。
 でも、今回の旅の最大の目的である「リフレッシュ」、これには、日帰りでも十分でした! 今回行けなかったところへは、またいずれ行きたいとおもいます(^^)

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